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和箪笥

和箪笥の歴史

元来「箪笥」とは、日本の古典的な家具の名称であり、英語で"Tansu"と呼ぶのは、そうした引き出しを主とした収納家具である。現在ではこれらを和簞笥とも呼ぶ。

形態的には、盗難防止のからくりを施したからくり簞笥というものや、逆に非常時に簞笥ごと押して持ち出せるように車輪を付けた、車簞笥というものもある。

 

箪笥の登場は寛文年間(1661年-1673年)の大阪といわれ、正徳年間(1711年-1716年)頃から普及したとされる。それまで衣服は竹製の行李、木製の長持や櫃といった箱状の物に収納されてきた。

これらと比べた箪笥の特徴は何といっても引き出しを備えたことで、これにより、大量の衣類や持ち物を効率よく収納できるようになった。ただし長持に比べ、多くの材料と高度な技術を必要とする箪笥は、まだまだ高価な品物であった。貧しい庶民にまで箪笥が広まるのは、江戸時代末期からである。

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